上達への捉え方次第で楽しいはずのゴルフが苦痛になったり、
その結果、ふと熱が冷めてゴルフから離れてしまう。実はそんな方をこれまでプライベートやレッスンの現場でも見てきました。
もっと上手くなりたい。もっとショットを安定させたい。もっとスコアを良くしたい。というのは、私たちゴルファー共通の希望です。
しかし、上達のために「足りないものを埋めていく」のようなマインドは、かえって上達から離れていってしまうような気がしています。
この記事では「ゴルフの上達」をいちゴルファーとしての視点とコーチとしての両面から考えてみました。
目次
すでにそこにあること
リチャード・バックの『かもめのジョナサン』を読みました。

この本の有名な一説、「完全なるスピードとは何か、それは“そこに行くこと”ではなく、“すでにそこにあること”だ。」というフレーズは私にとって印象的でした。
うまくいかないときほど、私たちは理論を足し、意識を増やし、修正を重ねます。そして気づかないうちに、本来できていたはずの動きから遠ざかってしまいます。
しかし実際には、その良いショットが出る瞬間は何かを足したときではなく、何も足していないときのほうが多いです。
そういう意味でゴルフの上達とは、何かを身につけることではなく、何も足してないことの(すでにある)を積み重ねていくことで近づけるものではないかと思うのです。
上手くいかない過程そのものが価値になる
もう一つ、大切なことがあります。それはその過程そのものです。
私たちは、感覚的には「上手くなったら楽しい」と思っています。
しかし実際には、上達を目指している時間そのものがすでに豊かな時間であることを忘れがちになるのです。
うまくいかない日もある。思い通りにいく日もある。それでもまたクラブを握る。
とくに上手くいかない日こそ、「次のゴルフにつなげるためには?」という視点で取り組んでみる。
その繰り返しそのものが、結果を出すことよりも尊いことのように思います。
その気づきはどこで起きるのか?

その「すでにあるもの」に気づく瞬間は、どこで生まれるのでしょうか。
私の場合、できない言い訳や、やらない理由を正当化しているときではなく、
上質な感性や思想に触れたときに、ふと立ち上がることがありました。
また、試合や海外のゴルフ場など、普段と違う環境に身を置いたときにも、同じような感覚を覚えます。これは、他人の言葉で操作されているときには訪れない感覚です。
簡単に得られる方法や、魔法のようなコツは、ゴルフにおいては存在しないのかもしれません。だからこそ、誰かに依存して「楽に上手くなりたい」と思っているときには、この感覚は訪れないように感じています。
自分の成長の物語を楽しむ
ゴルフは、生涯スポーツの代表格であるロングスパンで取り組むスポーツです。
なので、自分の上達の物語を描いて、それを楽しんでいけるかはとても大切だと思っています。うまくいかない時間も、遠回りに感じる時間も、すべてがその人のゴルフを形づくっていきます。
だからこそ、付け焼き刃的なゴルフ理論に飛び付かず、腰を据えてその過程そのものを楽しめるかどうか。そこにこのゲームの真髄みたいなものがあるのではないでしょうか。
カモメのジョナサンという本を通じ、ゴルフの上達とは何かをゴルファーとコーチの両方の視点から考えることのきっかけとなりました。
2026年のアカデミアのテーマは「18ホールを自分のゴルフで歩く」
2024年から2025年は私にとっては、コーチとしてレッスンの内容を成熟させる時期となりました。
競技に出てメンタルを鍛えたり技術を自分に取り込んだり、海外に出て新しい感性に触れたり、年齢と共に感じることが変わってきた2年間となりました。
5月から3ヶ月間に渡って企画したアカデミアでは、「18ホールを自分のゴルフで歩く」がテーマです。この2年間で作り変えたコーチングを取り入れていきたいと思います。18ホールのプレーを通じて、より成果に直結する内容にしていきたいと思います。
GEN-TENのコンセプトをベースに普段のレッスンでは触れられないエッセンスを体験し、自分だけの18ホールの物語をつくっていきましょう。



