GEN-TENの寺嶋です。
提携コースである武蔵松山カントリークラブと飯能パークカントリークラブの会報誌に寄稿した「高麗グリーンの魅力と攻略法」についてGEN-TENのブログでもご紹介します。
近年、日本の夏も非常に厳しい気温となっておりますので、グリーンを高麗芝に切り替えるゴルフ場も多くあると聞いております。
高麗グリーンの特徴とプレーの攻略法を知ってこの夏のゴルフを楽しんでください。
日本の2グリーン制度の背景
日本のゴルフ場では、ベントグリーンと高麗グリーン(またはバミューダグリーン)の2グリーン制度を採用しているコースが多くあります。この制度が導入された背景には、日本の気候特性が大きく関係していると言われています。
四季の変化が激しい 日本は夏と冬の気温差が大きく、1年を通じて同じ芝種を維持することが困難です。特にベント芝は高温多湿の夏場に弱く、管理が難しいとされています。
芝の健康維持 1グリーンの場合、芝が傷んだ際の回復が追いつかないことがありますが、2グリーンならば交互に使用することで芝の状態を守ることができます。
なぜ夏場に高麗グリーンが使われるのか?
ベント芝に比べて高麗芝は高温に強いため、夏場のゴルフ場では高麗グリーンを使用するコースが多くあります。私たちプレーヤーにとっては「ボールが落下時によく跳ねる」「ボールの転がりが重い」「芝目が強い」といった特徴が不評となることがありますが、高麗グリーンには多くの利点があります。
【高麗グリーンを使用するメリット】
1.環境に優しい管理が可能
・高麗芝は病害虫に強く、ベント芝に比べて農薬の使用量を抑えられるため、環境負荷が低減します。
・水分保持力が高く、散水量が少なくて済むため、節水効果も期待できます。
・肥料の使用量も少なく、持続可能なコース運営に貢献します。
2.管理コストの削減
・高麗芝は高温時の生育が強いため、管理にかかる労働力が抑えられます。
・低農薬・低散水で維持できるため、ゴルフ場の維持コスト削減につながります。
3.持続可能なゴルフ環境の実現
近年、環境負荷の少ない持続可能なゴルフ場運営が求められています。高麗芝と同様に高温時に生育する特徴の「バミューダ芝」を採用している場合もありますが、高麗グリーンのほうが管理コストが低いことからよりエコロジーなゴルフ場の実現が可能になります。
高麗グリーンの攻略法について
高麗グリーン特有の芝目の影響や転がりの重さに対応するため、パッティングにおいては以下のポイントを意識するとスコアメイクに役立ちます。
1. 芝目を読む
・高麗芝は芝目の影響が大きく、順目では速く、逆目では重くなります。
・カップ付近の芝目をよく観察し、最後の転がりをイメージすることが重要です。
2.しっかりヒットする
・ボールの転がりに芝目の影響を大きく受けます。ややヘッドを加速させたストロークにすることがコツです。
・一方でヘッドを加速させたストロークはオーバーしやすいのです。ロングパット時は若干ショート目やジャストタッチで狙うといった意識が必要です。
夏場のラウンドも楽しみましょう
高麗グリーンはベントグリーンとは異なる特性を持っているため、打球が跳ねてしまうことや芝目が強いことからショートパットの難易度が上がります。しかし、環境への配慮や持続可能なゴルフ場運営のために高麗グリーンの使用が不可欠です。
攻略法を理解し、適応することで快適なプレーが可能になります。夏場のラウンドを楽しむために高麗グリーンならではのスタイルに切り替えてプレーにチャレンジしましょう!