Taylormade M4 Driver(テーラーメイドM4ドライバー)

2018年1月16日 |

テーラーメイドの新製品発表会に行ってきました。

テーラーメイドグローバルCEO(デイビット・アベルズさんと)

個人的にもっとも気になっていたM2の後継機種となるこのドライバー。
Taylormade M4 Driver(テーラーメイドM4ドライバー)

すでに年明けからD・ジョンソン選手が2018年のPGAツアー初戦でM4を実戦投入して話題になりました。
SNSなどで何度もシェアされた12番ホールの430YのPAR.4であわやホールインワン(アルバトロス)で、その脅威的な飛距離性能を証明しました。
[youtube=https://youtu.be/PFLssz2T_Uk&w=640]
この試合では2位に8打差をつけて早くも1勝を達成です(^^;

さてでは実際に試打の感想などもふまえてレポートしてみたいと思います。
まずは外観から。

ヘッドの色がこれまでのホワイトからシルバーに変わり、以前よりも少しメカっぽいクールな印象を受けます。

そしてざっくりとしたM4ドライバーの特徴は
・M2ドライバーから更に8グラム軽量化。M3ドライバーと比較してもヘッドが15グラム軽く振りやすい。
・リアのウェイトがM2の22グラムからM4は41グラムに増えて高弾道が打ちやすい。
・ツイスティッド・フェイス・テクノロジー(Twisted Face Technology)の採用
が挙げられます。
ロフト調整機能のFCTは前作同様に搭載されていて、スリーブは以前のものもそのまま利用できます。
純正シャフトで購入して、以前のシャフトを使うこともできるのでM1M2のユーザーはスムーズに移行できますね(^^)

今回の目玉機能といえば「ツイストフェース (Twist face)」ですね。
[youtube=https://youtu.be/7NE7F04uoeM&w=640]

まずツイストフェースの説明には幾つか抑えておくべきクラブの構造のポイントがあるので整理しておきます。

捻る(ツイスト)の名前通りねじれています。
トゥの上部はよりオープンフェースにしてロフト角を0.5度上げて、ヒールの下側をよりクローズフェースにしてロフト角を0.5度下げています。

一般的に全てのウッドには「バルジ(横方向の湾曲)」と「ロール(縦方向の湾曲)」というフェースを湾曲させた構造になっていて『ギア効果』によってミスヒット時のスピンをコントロールしています。

ギア効果 (gear effect) って何?
右側のギアが時計回転をすれば、左側のギアは反時計回りをするという反作用のことです。ドライバーなどのウッド系クラブはヘッドの重心がフェースよりも後方にある(重心深度が深い)ため、例えばトウ側にボールが当たるとヘッドの重心を中心にクラブは時計回りに回転しようとします。それに対してボールはフェースとの摩擦によって反対方向(反時計周り)の回転がかかりフックします。この作用を活かしてミスヒットでもボールを真っ直ぐ飛ばす構造がフェースを湾曲させた構造がバルジ(buldge)やロール(role)です。

そして、これまで各メーカーはこの曲がりの原因となるヘッドの回転を抑えるためにヘッドの慣性モーメントを高めてきました。

慣性モーメント (Moment of Inertia = MOI) って何?
スイング中に同じ回転角度を保持しようとする力の大きさと思ってもらえると良いと思います。先ほどのギア効果で説明したようにクラブはオフセンターヒットすると重心を中心に回転しようとしますが、これを元の回転角度を保持する力が強ければ(トウに当たってもヘッドが時計回りに回転しにくい)イコール曲がりにくいクラブになります。

「ギア効果」と「慣性モーメント」分かりましたかね?(^^;
ツイストフェース(twist fae)の結論だけ言うと、これまでMOIを高めることで曲がりを小さくしようとしていたが、膨大なインパクトデータに基づき最適化したバルジやロールを見直すことで更に曲がりを小さくしようという機能と理解してもらえれば大丈夫です。
記者発表ではギア効果に関するテクノロジーか?という質問がありましたが、ギア効果はこれまで通りに機能しており「研究データにより90%のミスヒットの打点に合わせたバルジとロールの最適化」という回答でしたので、私が当初思っていた過剰なギア効果を抑えるというものではないそうです(^^;
あくまでもマシンテスト(従来のバルジやロールが最適)とヒューマンテスト(ツイストフェースが最適)の違いという理解をして欲しいとのことです。

で、実際に打ってみました。
構えた時のフェースの捩れは全然気になりません。

室内なのであまり分からないですが、打感が少し硬くなった印象でその分ボールを弾いてる気がしました。
ツイストフェースの効果はトウやヒールで何発か打ってみましたが、確かに芯を外した時のボールの抵抗が少ないように感じました。(トウで打ってみたんですが、普通は右に飛び出して左に曲がるんですが、真っ直ぐ左に飛んで距離も出ています。)
(ヒールで打ってみましたが、こちらも真っ直ぐに右に飛び出してスライスしない。)

あと気になる芯で打った時の飛距離性能ですが、Mシリーズ自体がもともと凄く飛ぶクラブなので計測器だと前作とあまり変わらないかなーという印象です(^^;
ただ数字をご覧になってわかるようにミスヒットでも直進性が高くなっているので、芯を外しても飛ぶし曲がらないという感じですね。

GEN-TENにも春頃には試打クラブをお貸しできればと思っています。
お楽しみに〜

テーラーメイド
Taylormade M3 Driver(テーラーメイドM3ドライバー)

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この記事を書いたのは

大矢 隆司

大矢 隆司

1980年7月15日生まれ
15歳で単身オーストラアへゴルフ留学Hills Golf Academyで3年間ゴルフを学ぶ。
その後大学在学中にティーチングライセンスを取得しゴルフコーチとして仕事を始める。MBA(経営学修士)のキャリアも持つ異色のゴルフコーチ。
2005年にGEN-TENの設立。現在はディレクターとしてレッスンプログラム開発と組織運営を担当。趣味はゴルフ旅行(スコットランドトリップアメリカトリップ

ゴルフコーチ(USGTF)
メンタルフィットネストレーナー(NESTA)
ゴルフコンディショニングスペシャリスト(NESTA)
ゴルフフィットネストレーナー(JGFO)

Director’s note」を通じて私達が提供するゴルフコースレッスンというサービスについて1人でも多くの方に興味を持っていただけたら嬉しいです。
ゴルフ&ウェルネスツーリズム「The Golf Retreat」も主宰。
大矢隆司 公式ブログ(takashioya.com)

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